8番のりば
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作品の素性
終点のない電車の中で、あなたはひとり立ち尽くしている。
『8番のりば』は、KOTAKE CREATEが手がけたアドベンチャーゲームだ。舞台は走り続ける電車の車内。プレイヤーはその閉鎖空間に閉じ込められ、脱出への糸口を探すことになる。
このゲームが求めるのは、派手なアクションではなく「注意深く見ること」だ。車内のどこかに、何かがある。あるいは、何かが変わっている。それに気づけるかどうかが、すべての鍵を握っている。
静かな空間に漂う違和感は、大声で恐怖を叫ばない。ただそこに、じっとある。その種類の怖さが自分に合うと感じるなら、手に取る価値は十分にある。逆に、激しい演出や明快な恐怖を求めるタイプには、少し物足りないかもしれない。
インディー作品ならではのシンプルな構造の中に、丁寧に仕掛けが埋め込まれている一本。
こんな人におすすめ
向いている人:地下鉄や電車という閉鎖空間に潜む違和感を、じっくり観察しながら楽しめる人に向いている。「何かがおかしい」という静かな恐怖を積み重ねていくタイプの体験であり、派手な演出よりも異変を自分で発見する緊張感を好む層には刺さるはずだ。インディー作品らしいシンプルな構造の中に、確かな怖さが宿っている。
向かない人:アクションや明確な目標提示を求めるプレイヤーには合わない。「周囲の異変に気づく」という観察主体の設計上、自分から能動的に疑い続ける姿勢がなければ単調に感じる可能性がある。また、脱出という目的はあるものの、ループする閉鎖空間という構造そのものが息苦しく感じる人には、ストレスが楽しさを上回るかもしれない。
みんなの囁き
前作『8番出口』の続編にあたる本作は、舞台を走行中の電車内へと移し、ホラー色を強めた一作だ。価格相応以上の体験ができるという声は多く、雰囲気の不気味さや、異変ごとに対処法が異なる新しいゲームデザインへの評価もある。約1〜2時間でクリアできるボリューム感を好意的に捉えるユーザーも少なくない。
一方、不満の声に共通するのは「前作との比較」だ。前作が純粋な間違い探しとループの緊張感を軸にしていたのに対し、本作は異変への対処を誤るとゲームオーバーになる死にゲー寄りの設計となっており、前作の魅力だった「みんなで探してワイワイする」体験が薄れたと感じるユーザーが目立つ。異変への対処法がわかりにくく、ルールの一貫性のなさに釈然としないという声もある。
前作を知らずにプレイするなら素直に楽しめる可能性があるが、前作の体験を期待して手を伸ばすなら、別物として心構えをしてから乗車するのが無難だろう。